夏休み最後の日曜日、子どもたちも連れて、早稲田商店会エコステーション事業部の藤村さんに早稲田商店街のリサイクルの取り組みを通じたまちづくりを中心にお話を伺い、実際にエコステーションを見て体験してきました。早稲田の取り組みは新聞、ニュースに取り上げられていて、商店街会長の書いた本やエコステーション事業部の藤村さんの本などでも紹介されています。
くわしいホームページはこちら→エコステーション
→早稲田いのちのまちづくり実行委員会
近いところでは、NHKの「ご近所の底力」という番組でも紹介されてました。実際に私たちがみて、感じたことをレポートします! (全体レポ akiko)

I Loveつづき+行政の方+商店街の方で行きました。
一番左が案内してくれた藤村さん

エコステーション3号館で藤村さんからお話を聞く。
大変楽しく、わかりやすいお話でした。
みんな、真剣です。

 

1996年夏のこと、「商店街の夏枯れ対策」になにかイベントをしよう、商店街にお客さんを呼ぼうという発想からはじまった。早稲田大学をまんなかに、その周りを囲む商店街は、夏休みになると学生がいなくなり、商店街のかなりのお店がシャッターを下ろしていた。当時エコとか環境という言葉を使うと話題性もあり人も集まるのでは?という藤村さん曰く、「動機は不純」だったという。
しかし、やりだしたら止まらない?メンバーが揃っていたのかな?短い期間の間に「ゴミを出さないイベント」をしよう、と決まり、当日出たゴミの90%をリサイクルにまわすことが出来、大成功を収めた。これらは新聞報道でも大きく扱われ話題になった。
それらの成功をバネに次々とこれまでの8年間でリサイクルからのまちづくりが発展し、全国へネットワークをひろげている。無理しない、楽しくやる、商店街なんだからちゃんと採算の合うようなしくみづくり、などリサイクルや環境を中心に据えるというよりは、「街をいきいきさせる、自分たちの生活から見たまちづくり」ということを中心に考えているという感じがいい。リサイクル、環境という切り口が、人と人を結び付けているということがとてもすてき。また、せっかく出来た全国的ネットワークを活かして、震災のときにお互い助け合おうという、「震災疎開パッケージ」なる商品も出した。震災時に商店街同士で疎開の場所を用意するという保険のようなシステムで平成14年度防災功労者内閣総理大臣表彰受賞している。とてもユニークな、しかし重要なアイデアから生まれた商品に感動!
ペットボトル回収機(黄色、左側)と空き缶回収機(緑、右側)。入れるとゲームがスタートし、当たるとラッキーチケットが出てくる。餃子一皿無料券とか、もやし1袋プレゼントなどと書いてあるチケット。中には、ホテル宿泊ペア無料券や不動産やさんの早稲田大学の学生限定の敷金一ヶ月無料券などもある。ちなみに私たち大人は全員はずれ!ユキリちゃん(4歳)がテニス一回無料券をゲット!
多いときは80店舗が参加し、毎月メニューが変わる。
チケットをゲットしたした人の来店率は平均40%~90%という驚異的な数字だそう。
「リサイクル」が商店を元気にしているのだ。

数時間があっという間で、商店視察&早稲田散策はとても楽しく有意義な時間でした。
お話を聞いて、リサイクルだけを目的にするのではなく、地域住民をも巻き込んで、楽しくゴミを減らすことができ・お店も儲かる方法を実現してしまう、そのアイディアとパワーがすごいなと感じました。
わかってはいるけれど、実行する側が楽しくなければ、長続きはしないもの。地域である程度の権威のある人に声かけの必要はあるけれど、無理やり全員一致の方向に持っていく必要はないし、できることから始めればいいんだと改めてわかりました。都筑区の各地にも今回のエコステーションのようなものが作れないかとふと思いました。企業や行政にばかり責任を押し付けるのではなく、やる気がある人たちの協同でやればできるかも・・・という希望が持てました。 (satoko)

とにかく説明をしてくれた藤村さんのお話は、面白くて聞き入ってしまいました。
最初に名刺をいただくと、カレンダーの裏紙の再利用ということで、「さすがエコに取り組んでいる人はちがうなあ」なんて思っていたら、「最初に私たちがエコに取り組みだしたのは人を商店街に集めるために、サザンも藤あや子もお金がなくて呼べないので、だまされて人がきやすい方法がエコでした」と。
衝撃でしたが、今でもそれが続き、またその活動から地域内でコミュニケーションがとれるようになったというのが、すごいことだなと思いました。
藤村さんたちはエコは手段であったけれども、ある意味私たちはエコは目的でもあります。
始まりは違うけれども、最終にめざすところ「街が元気になる・人々のコミュニケーションが深まる・環境を少しでも考えられるようになる」ということに、私たちの活動が少しずつでも力になっていけたら素敵だな、と思います。(rika)