2003年6月から8月にかけて、公園トイレの快適度チェックを行ないました。
都筑区で初めて地図発表を行なった2002年4月のデータをさらに具体的なものにしようと、
中の設備をマークで表したり、中に入ったときの明るさを照度計で実際に測ってみました。
ルクス(照度について)
*女性用の車椅子用と、個室で比較的暗い方の個室を基準にして測定した。
*学校の一般的な教室や会議室の明るさが150-300lxとされている。
調べた中で最低だった5lxは上映中の映画館の観客席程度。
横浜市緑政局 西部公園事務所の本橋さんにお話を伺ってきました。
ILoveつづきの公園トイレ事情マップ作成の趣旨(快適で安全な公園トイレを望む!)をお話しした上で、
・男女共用トイレは使いづらい。
・子供が怖がるほどの暗さを改善できないか?
・特に都筑区北部の公園は丁寧に清掃されてないのでは?
・防犯をよびかけるチラシをよく見かけるが実際に防犯対策がなされているのか?

このようなことを質問してみました。
話が進むにつれて、公園をつくる側(主に公団)と管理する側(行政)とのギャップが
少し見えてきました。以下、抜粋です。
男女共用トイレについて、など
まず、公園のトイレは、あくまでも公園利用者のためのものであって公衆用ではない、
ということから、公衆トイレほど利用頻度がないという前提のもとにつくられているようです。

都市公園法に基づき、面積が2500㎡以上あり、比較的遠方からの利用者が多い近隣・地区・
総合公園にはトイレが設置されています。他にトイレを設置する条件として近くに
下水管があることや、近隣の住民からの要望(景観やニオイの問題も取り入れる)が挙げられます。
ただ、トイレひとつ設置するにも、建物だけではなく、電気・水道・清掃その他、管理にかかる経費も
含めて何千万という多額のお金がかかるため、住民からの要望があるからといって、すぐに設置でき
るわけではありません。たとえ費用をかけて設置しても、利用頻度が低ければ、効果が無いとみなさ
れてしまいます。だから、つくるにしても最低限の設備があれば男女共用でもOK、ということになった
のではないでしょうか。

基本的に、つくられて20-30年経っているものに関しては設備を新しくします。
が、例えば平成3年につくられた牛ケ谷公園のトイレは、運動広場も併設した公園の中にあるので想定
していたよりもはるかに利用頻度が多く、痛みもひどかったため新しくしました。区民の方の要望に即答
することはできませんが、できるだけの対応はしていきます。

トイレの暗さについて、など
明るさですが、電気設備は「手元センサー式」で一括管理されています。暗くなれば点灯、それ以外の時
は点灯しないようになっていますが、あまりにも暗いトイレでは24時間点灯するしくみに変えることも考え
ていきます。
また、周りの木などの陰になって暗くなっているところはその都度対応するしかないので、公園事務所まで
報告してください。

清掃について
清掃は現在週に6回、「洗浄・モップがけ・ゴミ出し」の普通清掃を業者に委託しています。法人格があり、
横浜市の規則にのっとって契約していますが、業務を監視できる状況ではなく、清掃で不満なところがあ
ればどんどん報告してください。でも利用者のマナーにも大いに問題があるはず。気持ち良く利用できるよ
うに最低限のマナーは守って欲しい。

防犯対策について
また、防犯のチラシがあった箇所では、実際に事故が起きてしまったあとで近隣住民から要望があってチラ
シがつけられました。何かあった場合はまず警察から連絡が来るようになっています。
防犯対策としては看板を置くなどしてパトロールを呼びかけるぐらいしかありません。学校のトイレが今見直
されているように、利用頻度とは関係無く、改善が必要な所にもっと目を向けて実現していかなければと思
います。

横浜市の経費節減の波に押され、苦しい予算の中でなんとかやりくりせざるを得ないという状況が伝わって
くるようでした。利用者にとって快適な公園トイレであってほしいという思いは私たちと同じでした。少しでも
快適な場所になるようなアイディアを、私たちからもぜひ出して欲しいという要望もあり、地図を作った意義が
あった!と実感しました。マナーの向上をはかりつつ、まちを良くするためにできることを続けていきたいですね。